【福岡】ゲルストマン症候群とは?4つの症状や原因、リハビリ方法を解説

脳の損傷によって、左右を判断することや計算、文字を書くことなど、これまで問題なくできていたことが難しくなる場合があります。

こうした症状には、「ゲルストマン症候群」と呼ばれる脳の働きに関わる障害が関係していることがあります。

ゲルストマン症候群は、手指失認・左右失認・失算・失書の4つを特徴とする高次脳機能障害の一つです。症状によっては、日常生活に影響することもあります。

この記事では、ゲルストマン症候群の4つの症状や原因、リハビリ方法についてわかりやすく解説します。

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この記事は、福岡で自費リハビリを提供するFIRST STEPが、脳卒中(脳梗塞・脳出血)・脊髄損傷・脳性麻痺・パーキンソン病などにお悩みの当事者やご家族に向けて発信しています。
現役の理学療法士が、日々のリハビリ現場で得た経験と知識をもとに、歩行や身体機能、日常生活動作の改善に役立つ情報を分かりやすくお届けします。

目次

ゲルストマン症候群とは?

ゲルストマン症候群は、脳の損傷によって、手指の認識や左右の判断、計算、文字を書くことなどに障害が生じる高次脳機能障害の一つです。

高次脳機能とは、記憶する、考える、言葉を使う、物事を認識するなど、日常生活を送るために必要な脳の働きのことです。

ゲルストマン症候群では、手足を動かすことができても、自分の指を正しく認識できない、左右がわからない、計算や文字を書くことが難しいといった症状がみられます。

ただし、4つの症状が必ずすべて同じ程度に現れるわけではありません。4つのうち一部だけがみられる不全型のケースや、失語・失行など、ほかの高次脳機能障害を伴うケースもあります。

ゲルストマン症候群の4つの症状

ゲルストマン症候群の特徴とされているのが、手指失認・左右失認・失算・失書の4つの症状です。

それぞれどのような症状なのか、詳しくみていきましょう。

① 手指失認|指の名前や位置がわからなくなる

手指失認とは、自分や他人の指を正しく認識することが難しくなる症状です。

例えば、「人差し指を見せてください」と言われても、どの指かわからなかったり、指定された指とは別の指を示したりすることがあります。

単に指の名前を忘れているのではなく、それぞれの指を識別したり、指示された指を判断したりすることが難しくなります。

② 左右失認|右と左の区別が難しくなる

左右失認とは、自分や他人の身体の右と左を正しく判断することが難しくなる症状です。

例えば、「右手を上げてください」と言われても左手を上げたり、左右の判断に時間がかかったりすることがあります。

左右の判断は、着替えや移動などさまざまな生活場面で必要になるため、症状の程度によっては日常生活にも影響します。

③ 失算|計算が難しくなる

失算とは、それまでできていた計算が、脳の損傷によって難しくなる状態です。

足し算や引き算などの計算ができなくなったり、数字や計算記号の意味を正しく扱うことが難しくなったりすることがあります。

日常生活では、買い物で代金やおつりを計算する、家計を管理するなど、数字を扱う場面で困ることがあります。

④ 失書|文字を書くことが難しくなる

失書とは、手の麻痺などが主な原因ではなく、それまで書けていた文字を書くことが難しくなる状態です。

文字を思い出せない、別の文字を書いてしまう、文字を正しく書けないなど、現れ方はさまざまです。

そのため、名前や住所を書く、メモを取る、書類に記入するといった日常的な作業に支障が生じることがあります。

ゲルストマン症候群の原因

ゲルストマン症候群は、脳の一部が損傷することで起こります。特に、文字や数字を扱ったり、身体や空間を認識したりする働きに関わる、左側の「頭頂葉」の損傷と関連しています。

原因には、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害があります。そのほか、脳腫瘍や頭部外傷などによって症状が現れることもあります。

参考:NCBI Bookshelf「Gerstmann Syndrome」

ゲルストマン症候群が日常生活に与える影響

ゲルストマン症候群は、さまざまな日常生活の場面に影響することがあります。

例えば、左右の判断が難しく着替えや移動に戸惑ったり、失算によって買い物や金銭管理が難しくなったりします。また、失書があると、書類への記入やメモを取ることにも支障が生じる場合があります。

症状の現れ方や困りごとは一人ひとり異なるため、本人が日常生活のどのような場面で困っているのかを確認することが大切です。

ゲルストマン症候群は治る?回復の見通し

ゲルストマン症候群の回復には個人差があり、「どのくらいで治る」と一概にいうことはできません。原因となる疾患や脳の損傷の程度、症状などによって経過は異なります。

治療とともに、症状や生活上の困りごとに合わせたリハビリを行うことも大切です。残っている能力を活かしたり、道具や生活環境を工夫したりしながら、日常生活でできることを増やしていくことを目指します。

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症状の改善だけでなく、今できることを活かしながら生活しやすくすることも、リハビリの大切な目的です。

ゲルストマン症候群のリハビリ方法

ゲルストマン症候群のリハビリでは、症状の種類や程度、日常生活で困っていることを評価し、一人ひとりに合わせて取り組むことが重要です。

ここでは、ゲルストマン症候群に対して行われるリハビリ方法を紹介します。

手指の認識を促す練習

手指失認がみられる場合には、自分の指を見ながら名前を確認したり、指示された指を動かしたりするなど、手指の認識を促す練習を行うことがあります。

例えば、「親指を動かす」「人差し指に触れる」といった練習を行います。また、指ごとに色の異なるシールや目印をつけて、どの指なのかを判断しやすくする方法もあります。

本人の症状に合わせて、指を認識しやすくする工夫を取り入れながら練習することが大切です。

左右の識別を練習

左右失認に対しては、自分の身体の左右を確認する練習や、指示された側の手足を動かす練習などが行われることがあります。

例えば、「右手を上げる」「左足を動かす」といった課題から始め、必要に応じて実際の動作へとつなげていきます。

言葉だけでは判断が難しい場合には、色や目印、視覚的な手がかりなどを利用する方法もあります。

計算や文字を書く練習

失算や失書に対しては、本人の状態や生活上の必要性に合わせて、計算や文字を書く練習を行います。

例えば、簡単な計算から始めたり、名前や住所など日常生活で使う文字を書いたりします。また、電卓やスマートフォン、メモなどを活用し、難しい部分を補う方法を身につけることも大切です。

症状に応じて、作業療法士や言語聴覚士などと連携しながら取り組む場合もあります。

日常生活に合わせた動作練習

リハビリでは、個別の課題を練習するだけでなく、本人が日常生活で困っている動作にも取り組むことが大切です。

例えば、着替えるときに左右を間違えてしまう場合は、目印をつけるなどの工夫をしながら、実際に着替える練習を行います。

また、脳卒中後は片麻痺や感覚障害などを伴うこともあります。そのため、ゲルストマン症候群の症状だけでなく、身体の状態も確認しながら、日常生活で必要な動作を練習していきます。

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同じ動作でも、環境によって難しさは変わります。普段の生活環境に合わせて練習することが、日常生活で「できること」を増やすポイントです。

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ゲルストマン症候群の方に家族ができること

家族がサポートする際は、まずゲルストマン症候群の症状を理解することが大切です。間違いを指摘するだけでなく、色や目印を使うなど、本人が取り組みやすい環境を一緒に整えましょう。

また、すべてを代わりに行うのではなく、できることは見守り、難しい部分をサポートすることもポイントです。できたことを一緒に喜ぶなど、前向きな声かけも意識しましょう。

ゲルストマン症候群の方がリハビリを継続するためのポイント

ゲルストマン症候群のリハビリでは、症状そのものだけでなく、本人の生活や目標に合わせて継続していくことが大切です。

ここでは、リハビリを続けるうえで意識したいポイントを紹介します。

日常生活の困りごとに合わせて目標を設定する

リハビリの目標を設定する際は、「左右を間違えない」「計算ができるようになる」といった個々の機能の改善だけでなく、本人が生活の中で何をできるようになりたいのかを考えることが大切です。

例えば、

「一人で着替えられるようになりたい」
「買い物に行きたい」
「自分で名前や住所を書けるようになりたい」

など、具体的な生活場面を目標にすると、必要な練習も明確になります。

本人にとって意味のある目標を設定し、小さな達成を積み重ねながら取り組んでいきましょう。

本人の症状や身体機能に合わせて取り組む

ゲルストマン症候群の現れ方には個人差があります。また、原因が脳卒中の場合には、片麻痺や感覚障害、バランス能力の低下など、身体面の問題を伴っていることもあります。

そのため、同じ診断名であっても必要なリハビリが同じとは限りません。

高次脳機能の状態だけでなく、筋力やバランス、歩行能力、生活環境なども確認し、本人に合った方法で取り組むことが重要です。

専門職によるサポートを活用する

ゲルストマン症候群では、症状に応じて医師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門職に相談することも大切です。

特に脳卒中後に歩行やバランスに不安がある場合は、理学療法士が身体機能や動作を確認し、目標に合わせたリハビリを行います。

自宅でリハビリを続けたい場合は、訪問型の自費リハビリも選択肢の一つです。自宅の階段や家具の配置、生活動線などを確認しながら、実際の生活に合わせたリハビリに取り組めます。

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FIRST STEPでは、理学療法士がご自宅を訪問し、身体の状態や生活環境を確認したうえで、一人ひとりの目標に合わせたリハビリを行います。

ご自宅や施設に理学療法士がお伺いするマンツーマンの自費リハビリです。

「もう一度歩きたい」「家族との時間を楽しみたい」そんな想いに寄り添いながらあなたに合わせたリハビリをサポートします。

石橋翔
First Step 代表
有資格:
・理学療法士
・ケアマネージャー
・住環境コーディネーター
・ファイナンシャル プランナー
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