脳梗塞リハビリで大切な3つのこと|回復の流れや180日ルール後の選択肢も解説

脳梗塞の後遺症によって、歩きにくい、手が動かしにくい、言葉が出にくいなど、日常生活に支障が生じることがあります。そのため、後遺症の回復や身体機能の維持を目指すリハビリが重要です。
しかし、「どんなリハビリを行うのか」「いつまで続ければよいのか」「本当に回復するのか」と不安を感じる方も少なくありません。
脳梗塞リハビリでは、継続すること、自分に合ったリハビリを行うこと、諦めないことが大切です。
この記事では、脳梗塞リハビリで大切なことや、やってはいけないこと、医療保険・介護保険・自費リハビリの違いについてわかりやすく解説します。
脳梗塞のリハビリで大切な3つのこと

脳梗塞リハビリでは、以下の3つが大切です。
- 継続すること
- 自分に合ったリハビリを行うこと
- 諦めないこと
脳梗塞の後遺症や回復の程度には個人差がありますが、自分の状態に合ったリハビリを継続して行うことが、回復を目指すうえで重要なポイントとなります。
また、誰に介入してもらうか?も非常に重要な要素になります。
①:継続すること

脳梗塞リハビリは、継続して取り組むことが重要です。
脳梗塞リハビリは、以下3つの段階に分かれており、それぞれの時期に応じたリハビリが行われます。
- 急性期
- 回復期
- 生活期(維持期)
特に、回復期は、歩く・立つ・手を動かすといった身体機能の改善を目指して集中的にリハビリを行う重要な時期です。退院後の生活期でも、身体機能維持や再発予防のために継続的なリハビリが大切になります。
また、「脳梗塞のリハビリはいつまで続ければよいのか」と疑問に感じる方も少なくありません。リハビリの期間に明確な終わりはなく、症状や目標によって異なります。
FIRST STEP石橋発症から6か月を経過していても、感覚麻痺や運動麻痺の改善、歩行機能の改善がみられることが多くあります。
特に麻痺側上肢や手指においては、発症から6か月間は麻痺の程度に変化は見られなくても、リハビリを行いながら時間経過とともに改善していくケースを多く見てきました。
②:自分に合ったリハビリをする
脳梗塞の後遺症は人によって異なるため、症状に合わせたリハビリを行うことが大切です。
主なリハビリには理学療法(PT)、作業療法(OT)、言語聴覚療法(ST)があり、それぞれ目的や訓練内容が異なります。
| リハビリの種類 | 目的 | 内容 |
|---|---|---|
| 理学療法(PT) | 歩行や立ち上がりなど基本動作の改善を目指す | 筋力トレーニングや歩行訓練、バランス訓練など |
| 作業療法(OT) | 日常生活動作の自立支援を目指す | 食事や掃除、入浴の訓練など |
| 言語聴覚療法(ST) | 会話や飲み込み機能の改善を目指す | 発声・発音練習や嚥下体操など |
一人ひとりの症状や生活環境に合わせて適切なリハビリを選択し、継続して取り組むことが重要です。



First Stepなどが提供する自費リハビリにおいては、理学療法・作業療法を分けて介入する事はありません。その方の目標に対して、日常生活動作への介入や手への介入を実施していきます。
上記の内容は多くの方が理解しやすいようにあえて分類分けしております。
③:諦めないこと
脳梗塞リハビリでは、「なかなか改善を感じられない」「本当に回復するのか不安」と感じることもあります。
発症から時間が経った慢性期(発症後6か月以降)でも、改善の可能性が完全になくなるわけではありません。
「指が少し動くようになった」「立ち上がりが安定した」など、小さな変化を積み重ねることで、身体機能や日常生活動作の改善につながる場合があります。
そのため、思うような回復がみられなくても焦らず、小さな変化を積み重ねながらリハビリに取り組むことが大切です。



リハビリは、思うような回復がみられなくても諦めずに続けることが大切です。自立を目標にリハビリを続けている利用者さんもいます。発症から23年が経過し、左側に麻痺が残っていますが、諦めずに継続して取り組む中で手の動きに変化がみられ、現在は料理などの日常生活動作の幅が広がっています。
脳梗塞後にやってはいけないこと


脳梗塞後は、回復や再発予防のために注意すべきことがあります。特に、以下のような行動は身体機能の低下や再発リスクにつながる可能性があるため注意が必要です。
- 自己判断でリハビリをやめる
- 無理な運動をする
- 再発予防を怠る
脳梗塞リハビリは、短期間で大きな変化が出るとは限りません。そのため、「なかなか改善しない」と感じても、自己判断でリハビリを中断しないことが大切です。
また、焦って過度な運動を行うと、転倒や体調悪化につながる場合があります。
さらに、脳梗塞は再発する可能性があるため、血圧管理や服薬、生活習慣の改善など再発予防にも継続して取り組むことが重要です。
脳梗塞の再発予防も重要


脳梗塞は再発する可能性があるため、リハビリだけでなく再発予防にも取り組むことが重要です。特に、以下のような生活習慣や健康管理を意識することが再発予防につながります。
- 血圧管理
- 食生活の改善
- 飲酒・喫煙
- 適度な運動習慣
- 薬の継続
厚生労働省も、脳卒中の再発予防の重要性について次のように示しています。
「脳卒中では病状が安定した後でも、再発予防のために継続した服薬や定期的な通院等が必要である。」
引用:厚生労働省「脳卒中に関する留意事項」
このように、症状が落ち着いた後も自己判断で服薬や通院を中断せず、医師の指示に従いながら再発予防に取り組むことが大切です。
以下の記事では、再発予防のポイントを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。


脳梗塞リハビリにおける病院・介護保険・自費リハビリの違い


脳梗塞リハビリには、主に次の3つがあります。
- 病院で行う医療保険リハビリ
- 介護保険を利用したリハビリ
- 保険外で行う自費リハビリ
それぞれ利用できる期間や目的、リハビリ内容が異なるため、自分の状態や生活環境に合った方法を選ぶことが大切です。
病院で行う医療保険リハビリ
病院で行う脳梗塞リハビリは、発症直後から回復期にかけて行われます。
医療保険によるリハビリは一般的に発症から180日が目安とされており、その期間中は歩行訓練や日常生活動作の練習などを集中的に実施します。
ただし、症状によっては180日を超えて継続できる場合もあります。
また、180日以降もリハビリが必要な場合は、介護保険による訪問リハビリやデイケア、自費リハビリなどを活用しながら継続することが可能です。
また、40歳以上の方の多くは、退院後は医療保険での外来リハビリではなく、介護保険でのリハビリへ移行となるケースが多くあります。



脳梗塞は発症後数ヶ月間が最も回復が進みやすいとされているため、医療保険によるリハビリには180日という目安が設けられています。180日を過ぎても改善の可能性がなくなるわけではありません。
以下の記事では、医療保険リハビリの仕組みやリハビリの継続方法について、詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。


介護保険を利用したリハビリ
介護認定を受けることで、訪問リハビリやデイケア(通所リハビリ)などを利用できる場合があります。
医療保険リハビリのような180日を目安とした日数制限はなく、要介護度やケアプランに応じて継続利用できる点が特徴です。また、介護保険リハビリでは、日常生活動作の維持や自立支援を目的とした訓練が中心となります。
利用回数はケアプランによって異なりますが、週1〜数回程度利用するケースが一般的です。
退院後も自宅で生活しながら、身体機能の維持や低下予防、再発予防を目的としたリハビリを継続できます。
保険外で行う自費リハビ
自費リハビリは、保険制度外で行うリハビリです。
医療保険や介護保険のような利用日数や回数の制限がなく、自分の目標や生活スタイルに合わせて利用できます。
また、一人ひとりの症状や目標、悩みに応じた個別プログラムを受けられる場合が多く、「もっと歩けるようになりたい」「以前のように趣味を楽しみたい」「自分に合ったリハビリを受けたい」と考える方に選ばれています。



介護保険によるリハビリを利用しながら、自費リハビリで集中的な訓練や個別の目標に向けたリハビリに取り組む方もいます。リハビリを継続するための選択肢は一つではありません。


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脳梗塞のリハビリに関するよくある質問


脳梗塞リハビリについては、「どこまで回復するのか」「自宅でどんな訓練ができるのか」など、不安や疑問を感じる方も少なくありません。ここでは、脳梗塞リハビリに関するよくある質問について解説します。
脳梗塞の後遺症はリハビリで回復しますか?
脳梗塞の後遺症の回復には個人差がありますが、適切なリハビリを継続することで身体機能の維持や向上を目指せる場合があります。
特に、発症後数週間〜3ヶ月頃は最も改善しやすい時期とされ、6ヶ月頃までが自然回復しやすい期間といわれています。
しかし、6ヶ月以降の慢性期でも改善の可能性が完全になくなるわけではありません。リハビリを継続的に行うことで、歩行能力や日常生活動作の向上がみられるケースもあります。
焦らず継続することが大切です。
自宅でできる脳梗塞のリハビリにはどんなものがありますか?
自宅でできる脳梗塞リハビリには、以下のようなものがあります。
- 足踏み運動や歩行練習
- 手指のグーパー運動
- 書き取りや文字練習
- 発声練習
- 食事準備や洗濯物たたみなどの日常生活動作
ただし、無理な運動は転倒や体調悪化につながる可能性があるため、自身の状態に合わせて取り組むようにしましょう。



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脳梗塞リハビリで家族ができるサポートは何ですか?
脳梗塞リハビリで家族ができるサポートには、次のようなものがあります。
- できることを奪わない
本人ができることまで代わりに行わず、見守りながら任せることが大切です。
- 小さな回復を一緒に喜ぶ
「以前より長く歩けた」などの変化を一緒に喜び、前向きな声かけを心がけましょう。
- 転倒予防の環境づくり
手すりの設置や段差対策など、安全な生活環境を整えることも重要です。
家族の適切なサポートは、本人の意欲向上やリハビリの継続にもつながります。
まとめ


脳梗塞リハビリで大切なのは、「継続すること」「自分に合ったリハビリを行うこと」「諦めないこと」の3つです。
回復には個人差がありますが、発症から時間が経った後でも改善がみられる場合があります。また、再発予防のための生活習慣改善や服薬の継続も重要です。
医療保険によるリハビリには180日という目安がありますが、その後も介護保険サービスや自費リハビリを活用しながら、自分に合った方法で回復を目指していきましょう。


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